Yamawine’s blog

ホームオートメーション奮闘記

ECHONET LiteとHome Assistant

Blogでお話しした三菱電機のエアコンと冷蔵庫ですが、どうやらECHONET LiteでHome Assistantと繋がるのがわかったので、早速インストールしてみました。何度も言ってますが、Home Assitant本当になんでも繋がりますね。エアコンも冷蔵庫もこれでバッチリHome Assistantから監視/操作できます。

 

github.com

 

このECHONET Liteは日本が中心となって作られた国際通信規格のようで、HEMS(Home Energy Management System)のための通信規格になっています。HEMSの"E"はエネルギーなのですが、実際には日本版ホームオートメーション規格と言っても過言ではないようです。いろんなデバイスが繋がって、HEMSアプリは監視や制御ができるという意味ではHome Assistantに相当します。以下のページによれば、HEMSアプリやコントローラーは大手電機メーカーから出ているようで、ものによってはAmazon AlexaGoogle Assistant経由で声により操作できるようです。日本のHEMSに似たシステムは、昨今のエネルギー価格の高騰により、世界の国々でも注目されているようです。

 

www.eco-hatsu.com

 

しかしながら、日本の大手電機メーカーなどが主体となっているだけあって、基本的にHEMS対応の家電を新たに買う必要があります。また、例えばHEMS対応の温湿度計は、日本メーカーの正規品とあって、一万円超と非常に高価です(仕切値が半値としてもSwitchbotに比べまだ高い)。

 

Home AssistantはHEMSに比べ、

  • 既存のHEMS対応でない家電をわずかな投資でスマート化できる(例えば、Switchbotボット
  • 中国製を中心に多種多様なデバイスを安く入手可能
  • ECHONET Liteに限らずさまざまな通信プロトコルに対応できる
  • ダッシュボード(操作パネル)やオートメーションの自由度が高い
  • 設置や設定、問題解決はDIYが基本で、それなりに高度な知識が必要。業者任せにはできない
  • などなど

 

Home Assistantは、いわば「来るものは拒まず」「無いものは作ろう」の精神(?)で、およそなんでも繋げることができます。これとは逆に、HEMSはECHONET Liteプロトコルに限定することで通信における不要なトラブルの回避を目指しているようです(JEMA資料)。まあこれはメーカーとして製品を売る立場からは理解できます。とはいえ、メーカー間の垣根はまだ高いようで、ECHONET Liteだからと言っていろんなメーカーの機器が確実に繋がるとは限らないようです(東洋経済)。メーカとして他社の製品でトラブルになった時に誰が責任を負うかで揉めるのは嫌でしょうし、できれば自社の製品で囲い込みしたいでしょうから、仕方がないことかもしれません。

 

Home Assistantのようにオープンソースで、誰もがソースコードを見ることができ、GithubのPR(Pull Request)を作ってプログラムの改変要求を出すことも可能、問題が起きたらコミュニティで解決する、なんてモデルは、これまでの日本の企業文化とは相入れないようにも思えます。現在の日本のやり方は内向的で柔軟性に欠けます。これからのますます拍車がかかるであろう技術進歩をキャッチアップしていけるのだろうか、と言う根本的な疑問も生じます。

 

と、ECHONET Liteを通じて思うことをついつい誰かに話したく、こんなblogを書いてしまいました。私自身はDIYが好きなこともあって、Home Assistantで遊んでいるのが楽しいのです。